福祉住環境コーディネーター1級 2024年

2024年

東京商工会議所検定センターでは、2024年4月に施行された各種制度改正に基づき、福祉住環境コーディネーター検定試験公式テキストの追補資料をコチラで公開しております。12月15日実施の試験では、この追補資料も出題範囲となります。
改正内容や施策のポイントをまとめましたので、試験前にご確認下さい。

介護保険法改正(2024年4月1日施行)

  1. 介護事業所の業務効率化と生産性向上
    • 都道府県や市町村が介護事業所の業務効率化やサービスの質向上を推進する計画を策定。
    • 介護サービス事業所は、生産性向上のための取り組みを支援する施策を実施。
  2. 複合型サービスの明確化
    • 訪問看護と小規模多機能型居宅介護を組み合わせた「看護小規模多機能型居宅介護」の内容を明確化。
  3. 地域包括支援センターの機能強化
    • 介護予防支援事業者の指定申請範囲を拡大し、地域包括支援センター以外にも指定可能とする。
    • 支援事業の一部委託を許可し、柔軟な運営を可能に。
  4. 介護サービス事業者の経営情報の公表
    • 事業所の収益・費用、人員情報などを都道府県に報告・公表する義務。
    • 厚生労働省がインターネットを通じて全国的に情報を提供。
  5. 地域支援事業の新設
    • 市町村が保健医療や福祉に関する情報共有事業を実施。
    • 情報の収集・整理を外部機関に委託可能。
  6. 医療・介護の連携強化
    • 地域での「かかりつけ医」制度の整備を強調。
    • 医療と介護が連携した計画策定を義務化(2025年施行)。
  7. 保険料負担の見直し
    • 低所得者の保険料軽減、高所得者の保険料負担増加。
    • 段階区分を9段階から13段階に増加。

認知症基本法(2024年1月1日施行)

※出題の可能性“大”

  1. 基本理念
    • 認知症の人が尊厳を保持しつつ、共生社会の中で安心して暮らせる社会を目指す。
    • 国・地方自治体、福祉事業者がそれぞれの役割を果たし、施策を推進。
  2. 具体的な施策
    • 国民の理解促進:認知症に関する知識の普及。
    • バリアフリー化:認知症の人が地域で自立して暮らせる環境づくり。
    • 社会参加支援:若年性認知症者の雇用支援や活動機会の提供。
    • 権利保護:意思決定の支援体制整備。
    • 医療・福祉サービスの整備:質の高いサービスを切れ目なく提供。
    • 研究推進:認知症の予防、治療、社会参加方法の調査研究。

障害者総合支援法改正(2024年4月1日施行)

  1. 共同生活援助(グループホーム)の支援拡充
    • 一人暮らしへの移行や退居後の定着支援を新設。
  2. 地域生活支援拠点の整備
    • 緊急時対応や障害者の生活体験支援を実施する拠点を整備。
    • 全市町村に最低1カ所の設置を目標。
  3. 就労選択支援サービスの創設
    • 障害者が自分に適した就労先を選べるよう、就労アセスメントを提供(2025年施行予定)。
  4. 障害者雇用促進法の改正
    • 短時間労働者の法定雇用率算入を認可。
    • 雇用管理や職業能力開発を企業の責務として強化。
  5. 新たな対象疾病の追加
    • 障害者総合支援法の対象となる疾病を366疾病から369疾病に拡大(2024年4月施行)。
  6. 報酬改定(2024年度)
    • 障害福祉サービス報酬が1.12%引き上げ。
    • 質の高いサービス提供を目指し、施設基準の見直し。